2012年5月27日日曜日

若手向け(社会人1~3年目程度)の研修事例の紹介



こんにちは。本日は、若手(社会人13年目程度)向けに研修を検討している方に対して、私の経験から効果が高かった研修の事例をご紹介します。少しでも参考になればと思います。

この研修では、若手に求められる姿勢・行動として、組織で仕事を進めていく上で、「目的を明確に押さえる」・「自発的に行動する」ことを身につける目的で行っています。「目的を明確に押さえる」とは、上司や先輩からの指示に対してただやるのではなく、何のために行っているのかを押さえながら行動できるようになることです。「自発的に行動する」とは、自分で自信を持ってできることに関しては積極的にどんどんやれるようになること、また、若手は経験や知識が少ないため、自分で自信を持ってできないことに関しては、適切な人に相談、確認をして行動することができるようになることです。


研修では、学びの納得感を高めるために、体験学習のアクティビティと、具体的にビジネスの場での行動をイメージできるためにビジネスケースを使って学ぶ構成で行います。

体験学習でのアクティビティでは、タワービルディングというアクティビティを利用します。タワービルディングは、チームで与えられた道具(お皿、缶、ボール、ヒモとゴム)を使って制限時間以内にタワーを建てるというアクティビティです。チームは、リーダー役と目隠しをしたメンバーに分かれ、リーダーのみアクティビティの目的を伝えられた状態で、リーダーはメンバーに指示(リーダーはメンバーの体に触れずに声だけで指示)をします。このアクティビティで起こりがちなことは、リーダーのみが一方的にメンバーに指示をした状態が続きます。メンバーは目隠しをしているため、受身状態になり、このアクティビティの目的も分からず、リーダーから言われた行動のみを実行する状態になることが多いです。



タワービルディングの振り返りでは、受講者から、目隠しをしていたら何もできない、リーダーの言うことを聞いて行動していれば良いと思っていたが、「目的や状況が分からなければ、リーダーに確認する」、「指示待ちではなく、自分ができることを探して行動する」ことがチームとして目標達成するためには重要であるという気付きを体験から納得感を持って理解します。

タワービルディングでの学びを踏まえて、次にビジネスケースを使って、実務で求められる行動を学んでいきます。利用するケースとしては、会議の場面に若手が出席するケースを利用します。ケースは、上司が一方的に会議を進め、他の若手メンバーは会議の目的を理解していなく、あまり発言もしないという内容です。このケースを読んで、登場している若手メンバーの行動について考えてもらうと、ケースでのメンバーの行動は、実はタワービルディングでの自身がしていた行動と同じであり、ビジネスでも重要であることに気付くことができます。さらに、ビジネス場として例えば、会議の場では、会議の目的を事前に押さえること、不明点や分からない点は確認すること、会議では自発的に発言することなど、具体的にビジネスの場での重要な行動も理解することができます。

以上、簡単ですが、若手向けに対しての事例をご紹介しました。また今後、他の対象層で行っている事例もご紹介していきます。

2012年5月20日日曜日

アイスブレイクのアクティビティの紹介



こんにちは。今回のブログでは、アイスブレイクを目的とした体験学習のアクティビティをご紹介します。

仕事で研修を企画・運営する担当者の方と話をしていると、もっと受講者に主体的に研修に参加してもらいたい、活発な議論をしてほしいということをよく聞きます。研修のテーマ・目的が受講者に合っていない、受講者に研修の動機付けがされていないなど様々な理由がありますが、受講者同士が話しやすい関係性になっていないことも一つの要因だと考えられます。

お互いの心理的距離を近づけ、話しやすい環境をつくるきっかけとして、体験学習のアクティビティを利用することも有効です。1530分程度でできるアイスブレイクが目的のアクティビティで、現在の研修内容を大きく変えなくても実施できる可能性がありますので、研修を企画・運営している方はぜひ取り入れてみてください。

以下に、一般的にも知られていて、研修で比較的簡単に実施できるアクティビティをご紹介いたします。

◆ネームゲーム
【目的】
同じグループメンバーの名前を覚える、声を出し易い環境を作る
【概要】
内側の円になり、お互いの名前を呼びながらボールをまわすことで、全員の名前を覚えます。投げる人は相手の名前を呼んでボールを投げて渡し、受け取った人は、お礼の言葉と投げてくれた人の名前を伝えます。これを繰り返し行い、ランダムにボールを回しながら名前を覚えていきます。途中でボールを増やしたり、場所を入れ替えたり、ネームタグを外したりします。最後に集まって名前を覚えたかどうか誰かに全員の名前を言ってもらいます。
【効果】
チームでの議論の際に、相手を名前で呼べる事でお互いの心理的な距離を近づけることができる
【実施条件】
人数:20人程度まで
時間:10分程度
準備物:複数のボール

◆共通点探し
【目的】
同じグループメンバーと共通点を共有することで親近感を持ち、早い段階で話しやすい関係性をつくる
【概要】
グループ全員の共通点をできるだけ多く見つけます(例:趣味・家族・過去の経験など)。他のグループやりも多く見つけたグループが優勝。外見で分かるもの(メガネをかけている、服を着ているなど)や抽象的なもの(人間、日本人、男女など)はNG
【効果】
共通点を共有することで、お互いに親近感を持ち、話しやすい関係性を早い段階でつくることができる
【実施条件】
人数:1グループ6人程度まで
時間:10分程度
準備物:筆記用具、ホワイトボードなど


◆共通項で集まれ
【目的】
共通項を共有することで親近感を持ち、早い段階で話しやすい関係性をつくる
【概要】
講師がテーマを出し(血液型、星座、都道府県など)、制限時間以内に、共通のテーマを持った受講者同士が集まる
【効果】
共通点を共有することで、お互いに親近感を持ち、話しやすい関係性を早い段階でつくることができる
【実施条件】
人数:30人程度まで
時間:15分程度
準備物:なし

◆他己紹介
【目的】
相手への興味・関心を高め、「聴く」ことの重要性を理解する
【概要】
2人一組のペアになり、お互いに自己紹介とインタビューをする。その後、聞き手が相手のことを、他のメンバーに紹介する
【効果】
相手への興味関心が高まり、お互いの意見を聴くことの重要性を意識することができる
【実施条件】
人数:無制限
時間:1530分程度
準備物:筆記用具

◆エネルギー交換
【目的】
お互いに前向きに相手と関わるとお互いにエネルギーが高まることを実感する
【概要】
制限時間以内に全員と自己紹介と握手をする。握手をする際は、お互いに自分の持っているエネルギーを相手に注入する。
【効果】
前向きな意識でお互いに関わることの重要性を意識づけすることができる
【実施条件】
人数:30名程度まで
時間:15分程度
準備物:なし

◆ラインナップ
【目的】
チームとして結果を出すためには、積極的にコミュニケーションを行っていく重要性を理解する
【概要】
講師から、お題(名前順、誕生日順など)が出され、制限時間以内に全員でお題の順番通りに並ぶことができたら達成。最初のお題は話すことができるが、次のお題は話ができないため、お互いの意思疎通を工夫することが必要。
【効果】
ディスカッション時に、積極的にコミュニケションをしていく重要性を意識させることができる
【実施条件】
人数:30人程度まで
時間:15分程度
準備物:なし

◆この人は誰だ
【目的】
お互いの親近感を近づける、相手への興味・関心の意識を持つ
【概要】
全員が紙に自分のユニークな経験や特技を書き、書いた紙を袋の中に集めた後、一枚ずつ引き、全員で誰が書いた紙か当てる。
【効果】
お互いに心理的な距離を早い段階で縮めることができる
【実施条件】
人数:無制限
時間:15分程度
準備物:筆記用具、紙を入れる袋

◆署名活動
【目的】
お互いの親近感を近づける、相手への興味・関心の意識を持つ
【概要】
全員に質問(海外旅行に10回以上行ったことがある人、趣味がサッカーの人など)が書かれたシートを渡し、質問に合う人を探してその人からサインをもらう。制限時間内に、一番サインをもらった人が優勝。
【効果】
お互いに心理的な距離を早い段階で縮めることができる
【実施条件】
人数:無制限
時間:15分程度
準備物::質問シート、筆記用具

他にもユニークなアイスブレイクのアクティビティを知っている方は教えてください。

2012年5月13日日曜日

体験学習とビジネスケースの手法を使った研修の事例


前回は、体験学習とビジネスケースの効果についてご紹介しましたが、今回は事例として、この手法を使って行っているファシリテーション研修をご紹介します。


ファシリテーション研修では、会議における議論を活性化させ、最適な結論と、納得感の高い合意形成プロセスを作り出す「会議運営におけるリーダーシップ」を育成するプログラムです。研修では、体験学習でファシリテーションの難しさと必要性を体感し、ビジネスケースを利用することで、実際にビジネスで活かせるスキルを学びます。

体験学習では、「Paper Tower」というアクティビティを行います。このアクティビティは、配布される紙(A4用紙40枚)を使って、45秒間で他のチームよりも高い塔を作るというものです。実際に塔を作る前に作戦会議を10分間行います。作戦会議の間は、紙は一枚だけしか使えません。このアクティビティを行う時に、作戦会議で起こりがちなことは、以下です。



・会議の目的・ゴールを決めずに話はじめる
・作戦会議の最初に、会議をどのように進めるのか話をせずに具体的な紙の折り方や、積み上げ 方の議論をする
・全員からいろんなアイデアが出て、やり方などまとめられないまま本番がスタートしてしまう

そして、本番ではそれぞれ個人が紙を折ることなど自分の作業に集中し、時間があっという間
に経ってしまい、気付けば考えたことがほとんどできず終わってしまうことが多いです。

研修の参加者は、このアクティビティの目的を達成するために、会議として最善のアウトプットを出すためには、以下が重要であることに気付きます。

・目的・ゴール:会議の目的・ゴールを明確にして進めること
・会議の計画:会議を始める前に、10分間の会議の使い方として、何のために、何を、どれぐらい
の時間使って話をするのか具体的に計画を立てる
・プロセス:目標を達成するためには、具体的に会議をどのようなプロセス(会議での意見の引き
出し方、まとめ方)で行うのか具体的にイメージする
      
参加者は、アクティビティで実体験をすることで、会議運営の難しさと重要性に気付き、会議の時にファシリテーションの考え方が重要であることを納得感を持って理解することができます。

次に、ビジネスケースを利用して、実務の会議運営で活かせるファシリテーションのプロセスとスキルを具体的に学びます。利用するケースは、例えば「営業ミーティング」を利用します。営業ミーティングでうまくファシリテーションができない課長を通して、ビジネスの会議で必要なファシリテーションのプロセスとスキルを学びます。このケースの概要に関しては以下になります。

「某社で定例の営業ミーティングが行われている。営業メンバー10名が参加し、ファシリテーターは課長。取引のないX社からの新製品の問い合わせに関して、担当決めの議論を行います。課長は、X社の営業担当を決めようとするが、メンバーの口数は少なく、前向きな声も聞かれない。最終的には、X社の同業に新製品の提案をした経験はあるが、あまり営業の成果を出すことが出来ていないメンバーの一人に決まってしまう。」

ビジネスケースで学んでいく際は、体験学習で学んだ気付きに加えて、ビジネスの場で重要な考え方やスキルを学びます。

例えば、体験学習で学んだ「目的・ゴール」に関しては、このケースでは、ビジネスの会議でも目的・ゴールを明確にして、正しく共有することの重要性を学びます。このケースでは、ファシリテーターである課長は、「X社の担当を決めること」を会議の目的にしているが、「X社体験学習で学んだ「目標」に対応するかしないか」、「X社と取引をするためにはどのようなことをすれば良いのか」という目的にする必要があったかもしれません。会議で考えるべきこと、考える目的を明確にするためには、ロジカルシンキングのイシューの考え方を学びます。

体験学習で学んだ「会議の計画」に関しては、ビジネスでは、会議前に自分なりの会議のシナリオを準備し、参加者の立場、関心、懸念点を考慮して、誰が何を言いそうか、どんな意見・どんな論点が出てきそうかを考えておくことの重要性を学びます。このケースで、課長は、事前に自分なりのシナリオを持って会議を行っていないと考えられます。また、スキルとして、「論点を押さえる(予測する)スキル」を学びます。具体的には、ロジカルシンキングのMECEやロジックツリーを使って、会議前にどのような論点が出てきそうかを予測することで、会議を効率的・効果的に進めるスキルを学びます。

そして最後に、体験学習で学んだ「プロセス」に関しては、議論を活性化するために、傾聴すること、発言の意図をくみ取ること、論点を整理すること、対立の調整をすることの重要性を学びます。このケースで、課長は、参加者の発言を傾聴したり、整理をしていません。スキルとしては、傾聴のスキル、要約のスキル、論点整理のスキル、意見対立の調整スキルなどを学びます。

以上、体験学習とビジネスケースを利用した研修の事例をご紹介させていただきました。興味がある方やご質問があれば、ぜひご連絡ください。

2012年5月6日日曜日

参加者の納得感を高めて、ビジネスの気付きにつなげるには


今まで体験学習の研修について書いてきました。今回のブログでは、研修で参加者の納得感を高めて、ビジネスの気付きにつなげるための手法として、体験学習とビジネスケースを使った研修をご紹介させていただきます。

体験学習の研修については、以前のブログでもご紹介させていただきましたが、チームで協力しながら目標を達成するというシンプルなアクティビティ(ゲーム)を通して、目標を達成するために必要な意識や行動を学ぶ手法です。自身で実際に体験し実感値を持つことで、納得感を持って学ぶことができます。しかし、アクティビティはビジネスとはかけ離れているため、単なるゲームとして楽しかったという気持ちで終わってしまう、行動の必要性は分かったが、実務で具体的に実践するための方法が分からないという場合が多いです。実際に過去私が体験学習の研修を実施した際、研修後のアンケートで研修の満足度や気付きは高い場合が多かったのですが、ビジネスでの行動を具体的にイメージすることができたかという質問に対しては、他の項目と比べても低く、常に課題を感じていました。

この課題を解決し、参加者の納得感を高めてビジネスでの具体的な行動につなげるために、シンスターでは、体験学習とビジネスケースを組み合わせた研修を実施しています。この組み合わせの研修を行うことで、参加者は納得感も高まり、具体的なビジネスでの行動をイメージできることを実感しています。

体験学習では、主に「動機付けをする」と「本音で話し合える関係性を築く」ことを目的に行います。「動機付けをする」ことは、研修の目的に対して、アクティビティで行動する難しさを体験することで、必要な意識や行動に対して納得感を持って理解します。「本音で話し合える関係性を築く」は、アイスブレイクのアクティビティで、お互いの人となりを知ることや、チームで同じ目標に取り組むことによって関係性が深まり、お互い本音で話し合える関係性を築きます。体験学習の後に行うビジネスケースでは、体験学習で学んだ意識や行動を、具体的にビジネスの場面でどのように実践すれば良いのか、考え方とスキルを学びます。体験学習を事前に行っていることで、研修に対する意欲も高まり、また、議論も表面的ではなくお互い本音の深い議論ができます。ビジネスのケースに関しては、事前に参加者の方や上司の方へインタビューをさせていただきます。インタビューから、参加者の実務に近いケースを作成し、研修で議論することで、より具体的に職場での行動イメージを持つことができます。また、実際に参加者が課題として持っている実務ケースを題材に議論も行っています。

体験学習とビジネスケースを使った研修については、効果が高いのでぜひ試してみてください。

2012年4月28日土曜日

アクティビティの振り返りで陥りがちなこと


前回は振り返りの注意点について書きました。今回も振り返りについて、私の経験から陥りがちなことと、自分が気をつけていることをご紹介したいと思います。

①研修の目的・落とし所を見失ってしまう
振り返りを行っていて、参加者からの様々な感想や意見に振り回されて、講師は振り返りの目的を見失ってしまうことがあります。そして、参加者は、振り返りの最後の時点でたくさん話をしたが、結局今回のアクティビティを何のために行ったのか、何が重要なのか分からないまま終わってしまうことがあります。

振り返りでは講師は常に目的を意識し話しの場をコントロールして、話がずれた時は目的に立ちもどれるようにすることが重要です。そのためには、事前にアクティビティを行う目的は何か、どのような気付きを出したいのかを明確にして振り返りに臨む必要があります。

②自分の評価を考えてしまい、参加者の話が聴けない
講師が振り返りを行っている時に、「講師として良いことを言わないといけない」と考えてしまうと、参加者にフォーカスできなくなり、話を聴けなくなってしまうことがあります。これは、参加者やお客様の担当者から講師として良くみられたい、良い評価を得たいと考え過ぎてしまう時に起きがちです。

私が気をつけていることは、常に自分と参加者のどちらを考えているのかを意識するようにしています。自分のことや評価を考えていたら、その思考は停止します。そして、参加者の話をしっかりと聴く意識を持つようにしています。

③自分の意見を押し付けて誘導してしまう
アクティビティの目的・落とし所はありますが、講師が目的を達成するためにあせってしまうことがよくあります。例えば、参加者の発言に対して良い悪いと評価してしまう、講師から決めつけで意見を伝えてしまうなどを行ってしまいます。それにより、参加者から結局講師は正解としこれを言わせたいんだと思われてしまい、納得感のある気付きにならない可能性があります。アクティビティのツールを使う目的は、一方的に主催者側が伝えるのではなく、アクティビティの体験を通して納得感のある気付きを得るために行っています。講師の意見を押し付けて誘導してしまうことで、参加者が自ら気付き、納得感を持った気付きを得る機会を無くしてしまいます。

振り返りの最後にアクティビティの目的や自分の考えを伝えても良いかもしれません。しかし、参加者が納得感を得るためには、最初は参加者の意見を聴きだして、他の参加者の意見も聴きながら徹底的に議論をするプロセスを経ることが重要だと考えています。

以上、①~③まで振り返りで陥りがちなことご紹介してきました。振り返りはとても難しいですが、講師は参加者の意見を引き出し、納得感を持った気付きを得るために最大限の支援をすることが重要だと考えています。

2012年4月22日日曜日

アクティビティの振り返りについて


今回のブログでは、アクティビティを行った後に
行う振り返りについて書いていこうと思います。

アクティビティを行った後に振り返りをすることは
とても重要です。振り返りを行わないと本当に単なる
ゲームになってしまい、勝った・負けたなどの喜び、
悔しさはあるかもしれませんが、気付きや学びもありません。
ただし、振り返りを行うにはいくつか注意点があるので、
自分が考えることを書いていきます。

【振り返りでの場づくり】
振り返りでは講師が教えるのではなく、
アクティビティから重要なことを自ら気付いていくことが
重要です。教えられたことではなく、自ら気付くことで、
納得感が高く行動変容につながりやすいからです。
深い気付きを得るためには、振り返りでは受講者同士が
アクティビティを行って感じたことを本音で話しをする
ことが何よりも重要だと思います。
従って、受講者が本音で安心して本音を話せる場づくりを
講師がつくることが重要です。例えば、以下に本音で話し
合える場をつくる方法を書きます。

・講師が主役ではなく、受講者が主役であることを常に意識する
・受講者に関心を持ち、話しを聴いて受け止める。
・受講者に唯一の正解はないので、感じたことをそのまま
話してもらいたいことを伝える。
・受講者の発言に対し、講師の考えで良い悪いを判断し、
押し付けや誘導をしない。
・講師と受講者の1対1で話しをするのではなく、受講者同士が
話しができるように促す。

【振り返りで話す内容】
話す内容については、アクティビティを達成するための
やり方・作業(コンテンツ)の話しをするのではなく、
意識・行動・お互いの関係性(プロセス)に焦点を
当てて話します。実際の仕事がアクティビティを
達成することであれば、いかにアクティビティを
達成するかのやり方を振り返りで話すことが重要ですが、
実際の仕事は異なります。コンテンツの話しをしても、
次に活かすことができるのは、また同じアクティビティを
行った時だけになってしまいます。
プロセスに焦点を当てることで、アクティビティを達成
する上で個人・チームとして重要な意識・行動に気付き、
仕事をする上で組織、個人として重要な意識・行動の
ヒントにすることができます。例えば個人として
アクティビティを達成するために「あきらめないで
やり切ること」が重要であるという気付きがあれば、
仕事をする上で個人としては同様の気付きにつながったり、
アクティビティのチームで、「目標と計画を共有する」こと
の重要性に気付きがある場合は、仕事のチームでも同様の
気付きにつながります。アクティビティは個人や組織で
仕事をする時の疑似体験をすると言ったりもします。

【振り返りの進め方】
振り返りを実際に行う時にどのように進めたらよいのか
分からない方も多いと思います。受講者が活発に話しをして、
しかも仕事への気付きにつなげるのはとても難しいことです。

例えば振り返りの進め方のイメージを持っていただくために、
例として以下の方法をご紹介します。

①感想を聞く
アクティビティを行って受講者は達成できてうれしい、
達成できなくてくやしいなど感情を持っていることが多い
ため、まずは感想を聞き、感じたことをそのまま言葉に
出してもらう。この段階では、気持ちを吐き出して本音で
話しをする場づくりと、受講者が感じていることを理解して
気付きにつなげることが目的です。あまりここで感じたこと
の理由を深堀せずに多くの人に感情を出してもらうのがが
良いと思います。
②良かった点を話す
アクティビティを行ってどのような点が良かったのか
を話します。個人・チームとして良い行動・関わりについて
気付きを出してまとめます。
○○さんの発言・行動でみんなやる気になったとか、
アクティビティを実行する前に、目標と計画をみんなで
共有したことが良かったなど  
③改善点を話す
アクティビティを行ってみて良くなかった点、改善点
を話します。もう一度同じことを行うとしたら、どのように
行うかも話しをしてみるのも手です。
個人・チームとして改善点の気付きを出してまとめます。
④職場への活用
アクティビティからの気付きを職場でどのように活かすのか
について話しをします。アクティビティはゲームで非現実的
なものですが、職場でも同じようなプロセスが起きていないか、
アクティビティからの気付きを職場でどのように活用できるか
について受講者に考えてもらいます。
⑤自分ができること
最後に職場で自身が意識して行動していくことを考えてもらい
他のメンバーに宣言してもらうことで、自身の行動変容につなげます。

今回は振り返りについて書かせていただきました。
他にもいろいろと振り返りの重要な点はあると思いますので、
ぜひこんな点も注意したほうが良いということとありましたら、
教えてください。

2012年4月15日日曜日

アクティビティの紹介(ペーパータワー)


今回のブログでもアクティビティのご紹介をいたします。

今回ご紹介するアクティビティは、「ペーパータワー」です。
このアクティビティもよく知られています。私の会社でも
リーダーシップやチームワークなど研修を行う際によく利用しています。

このアクティビティは、配布される紙(A4用紙40枚)を使って、
45秒間で他のチームよりも高い塔を作るというものです。

ルールとしては、以下です。
・塔を作る前に作戦会議を行う。作戦会議は10分間。作戦会議の間は、
紙は一枚だけしか使ってはいけない
・紙は折り曲げたり切ったりしても構わない。
・配布される紙以外の道具は使ってはいけない。
・塔は自立していなければいけない。

このアクティビティの目的は、複数チームがいるなかで、
他のチームに勝つために、他のチームを常に意識して具体的作戦を立て、
行動することの重要性を理解することです。

実際に起きやすい受講者の状況としては、以下です。

・他のチームのことは意識せず、自分のチームのことしか考えない
⇒自分のチームの作戦を考えることに必死になり、他のチームが
何段までどのような方法で行うのか意識していない
・他のチームに勝つための具体的な「目標」(どのような形のタワーで、
何段まで積み上げるのか)が明確になっていない
・「目標」を達成するための「プロセス」(塔を立てる方法、時間配分、
役割分担)が明確でなく、全員に共有されないまま本番を迎えてしまう。
本番では、時間が短いなか、作戦会議で話されていたことが実行できない。 
・本番で起きるリスクについて具体的に詳細まで考えられずに実行してしまう。
例えば、2段目を組み立てようとするが安定せず崩れてしまう
⇒作戦会議では1枚の紙しか渡されないため、複数の紙を積み上げた時
に起きうることを想定していない

受講者が得る気づきとして多いのは、
・他チームに「勝つ」ために、自分のチームのことだけでなく、他のチームの
状況を作戦会議と本番で常に意識して行動することが重要。
・「目標」を全員で明確にすることが重要。
・「目標」を達成するために、「プロセス」を明確にして共有することが重要
・実行する前に起こりうるリスクも考えて、対処方法も考えておくことが重要

「ペーパータワー」は、チームとして「目標」と「プロセス」を明確にして
行動することだけでなく、競合を意識して「勝つ」ために行動することの
重要性に気付かせてくれます。競合を意識することは頭では分かっていても、
経験がないことを行う場合、時間に追われる場合、物に制約がある場合などに、
競合のことは意識から外れてしまい、自分達のことしか考えられないように
なってしまうことに気付かせてくれます。

このアクティビティもぜひ試してみてください。
ただしエコ的な観点から、裏紙などを利用されることをお勧めいたします。